症状別の自律神経整体とエッセイ

不眠症
不眠症は自律神経の乱れとそれに伴う3つの身体の問題によって起こります。
不眠症で当院を訪れる方のほとんどは、自律神経の乱れと身体の問題を解消する事で改善されています。
不眠症の原因となる身体の問題とは
・脳の興奮状態
・交感神経の緊張と浅い呼吸
・体温調節の障害
この3つの内のいずれかですが、人により複数該当しているケースもあります。
それぞれの問題について説明する前に不眠症の症状について掘り下げていきます。
不眠症チェック
あなたが不眠症であるかの簡単なチェックをしてみましょう。
・寝付くまでに30分以上掛かる
・一旦寝付いても朝までに何度も目が覚めてしまう
・起床時間よりも早く目が覚めてしまい、その後眠れない
・眠れているが、睡眠が浅くスッキリしない
・睡眠薬を飲まないと眠れない
・日中眠くて仕方ない
・また眠れないのではないかと不安になる
いかがだったでしょうか?
当てはまるものがあり、日中にも倦怠感や意欲低下、集中力低下などの不調を感じる様でしたら、これからお話しする原因と改善法をお読み頂ければと思います。
不眠症の症状
不眠症は主に4つのタイプがあります。
【入眠障害】
寝床に入っても眠りにつくのに30分以上掛かる症状をいいます。
眠ろうとすると目が冴えて眠れないなど不安や緊張が強い時に起こりやすく、最も訴えの多い症状です。
【中途覚醒】
夜中に何度も目が覚めてしまったり、その後なかなか寝付けない症状です。
【早期覚醒】
起床時間より2時間以上早く目が覚めてしまい、その後も寝付けない症状をいいます。
【熟睡障害】
睡眠時間は十分に足りているのに眠った感覚を得られない症状です。
深い睡眠(ノンレム睡眠)で脳と身体を十分に休ませる事が出来ていないために、朝になって疲れが取れていなかったり、スッキリした感覚がありません。
一般的な治療
【薬物療法】
・睡眠導入剤
・睡眠薬
不眠で悩まれている方は、睡眠薬を服用されている事も少なくありません。
睡眠薬の問題は熟睡しているというよりは、気を失っている様な状態になり、睡眠の質が低下してしまう事。
「出来れば飲みたくないけど、薬以外で良くなる方法が分からないので仕方なく・・・」と思って服用されている方も多い様に思います。
眠れなければ、薬をやめたくてもやめられないのも当然です。
睡眠薬の服用が習慣になっている場合にも、身体と自律神経の問題を解消しながら徐々に減薬していく事で、睡眠薬がなくても自然に眠れる様になります。
こういった薬で根本的に良くならない症状こそ、当院のような自律神経調整の整体がお役に立てると思っています。
不眠症の原因と当院の改善法
脳の興奮状態
脳が興奮していると寝付きが悪くなったり、夜中に目が覚めてしまいます。
脳の興奮をおさめるポイントとして、まず挙げておきたいのは、『みぞおち』です。
みぞおちは感情の乱れや精神的ストレスの影響を受けやすい箇所です。
不眠症の方に多いのは「眠らないと」と気に病む事で、それが不安やストレスとなって、みぞおちが硬くなり却って眠れなくなるケースです。
睡眠は生理現象ですから、意志の力でどうにか出来るものではありません。
眠れない時には無理に眠ろうとせずに、横になって身体を休めていれば大丈夫なのです。
身体が健康になれば自然に眠れるようになっていきます。
みぞおちが緊張して硬くなると、同時に頭部とアキレス腱の緊張も強くなっていきます。
すると脳がある種の興奮状態になり、熟睡することができなくなってしまいます。
睡眠に問題がある方のアキレス腱と頭部は硬く緊張しています。
したがって、みぞおち・アキレス腱・頭部の3点を調整することが脳の興奮状態をおさめるポイントになります。
交感神経の緊張と浅い呼吸
交感神経の過度な緊張は呼吸を浅くして夜中に何度も目覚めたり、悪夢や変な夢を見る原因になります。
呼吸を深くするポイントは、交感神経を緩める事と呼吸中枢である頭部の延髄と胸郭・横隔膜の調整です。
呼吸が浅い状態が続いていると、延髄は高く盛り上がっています。
また、胸郭と横隔膜は縮んで硬くなっています。
これらを調整して呼吸が深くなるとリラックスできる様になり、悪夢や変な夢を見たり、夜中に何度も目が覚める事がなくなります。
体温調節の障害
体温調節の障害は、不眠や寝汗の原因になります。
眠る前には深部体温(身体の内部の温度)が下がる事で、スムーズに睡眠に入る事ができます。
赤ちゃんの眠る前の手のひらが暖かいのは、手のひらから熱を逃がして、深部体温を下げるためです。
深部体温を下げることで、脳の温度も下がり、しっかりと脳を休ませる事ができるのです。
そのため一般的には靴下を履いて寝ない方が良いと言われています。
しかし、大人で体温調節がしっかりと出来ている身体であれば、本当は素足で冷やすよりも靴下を履いた方が良く眠ることが出来ます。
足が冷たくて眠れないという経験がある方も多いのではないでしょうか。
日中にもホットフラッシュや多汗、汗をかけない、身体の芯からの冷えを感じる場合には、体温調節がうまく機能していない可能性があります。
体温調節障害の改善のポイントは体温や発汗に関係している背骨(胸椎)の調整です。
自律神経の乱れ
交感神経と副交感神経の働きが悪いことも睡眠に影響します。
交感神経の働きが悪いと、【日中も眠い状態が続く⇨眠気にメリハリがなくなる⇨夜に深い睡眠が取れない⇨日中も眠い】となります。
例えると、おばあちゃんが一日中ひなたぼっこをしながら、ウトウトしている光景です。
端から見るとのどかな光景ですが、ご本人にとっては一日中スッキリした状態が無いわけですから楽ではありません。
交感神経の働きが悪くなると眠りが浅くなり、副交感神経の働きが悪くなると寝付が悪くなるのが通常のパターンです。
不眠症のセルフメンテナンス
症状や身体の状態にもよりますが、不眠症は自分で改善出来る事もあります。
「まずは自分で出来る事から」という方はこれから紹介する方法を試してみて下さい。
【朝日を浴びる】
朝の太陽の光は体内時計をリセットする効果があります。
また睡眠と関係の深いセロトニンやメラトニンなどのホルモン分泌を良くします。
【起床時間を同じにする】
起床時間のばらつきは体内時計が乱れる原因になります。
休日も同じ時間に起床しましょう。
どうしても眠い場合には短時間の昼寝をすると良いでしょう。
【適度な運動】
ウォーキングなどの少し汗をかく程度の運動は寝付きを良くします。
ストレスの解消にも効果があります。
【寝室の環境を整える】
寝具やまくらは自分に合ったものを選びましょう。
照明を暖色系のものにしたり、温度と湿度の調節も効果があります。
温度は25℃前後、湿度は50%前後が良いでしょう。
【カフェインを控える】
カフェインには目が覚める効果と利尿作用があります。
午後以降のカフェインの摂取は控えましょう。
【アルコールを控える】
お酒を飲むとリラックスして良く眠れる様なイメージがありますが逆効果です。
睡眠が浅くなり目が覚めやすくなります。
【15時以降に昼寝をしない】
昼寝は夜の睡眠に影響します。
深い睡眠にならない様に20分を目安に起きる様にして、15時までにしましょう。
【就寝前のスマホをやめる】
パソコンやスマホ、タブレットから出るブルーライトには脳を覚醒させる効果があります。
寝る1時間前からはブルーライトは避けて、暖色系の光に変更しましょう。
【睡眠時間にこだわらない】
睡眠時間には個人差があります。
「毎日⚪時間以上眠る」と決めてしまうと焦りから寝付けなくなることもあります。
日中の活動量によっても変わるのであまりこだわらない事をおすすめします。
【寝る前の考え事は紙に書き出す】
寝る前の考え事はネガティブなものになりやすく、不安や緊張で寝付けなくなります。
寝る前の考え事は全て紙に書き出して、明日考えると決めましょう。
翌日起きてから紙に書いた内容を振り返って考えることで、考え過ぎて眠れない事がなくなります。
【みぞおちのセルフケア】
不眠の重要な急所の1つである、みぞおちはセルフケアすることができるので、ご紹介します。
まずは、正座やあぐら、椅子に座っていてもかまいませんので、座った姿勢で両方の指先をみぞおちに当てます。
息を吐きながら上体を倒し、やや斜め上方に向かって、ゆっくりと指が入っていくようにしましょう。
はじめのうちは、みぞおちが硬直しているため、息を吐くたびにだんだんと硬くなっていく感じがあります。
みぞおちが緩んでくると、息を吐くたびに柔らかくなり、指が奥まで入っていくようになります。
何度も大きく息を吐きながら、背中を少し丸くこごめるように、みぞおちの力を抜いていくとより効果的です。
健康を保つ睡眠の取り方
以前、流行語にも選ばれた〝睡眠負債〟という言葉があります。
言葉の意味を簡単に言うと、睡眠不足が続くと身体に良くないので、〝睡眠時間を長く取りましょう〟という事です。
しかし、睡眠は長く眠れば浅くなり、短くすると深くなるようになっています。
すっきりと目覚めた時の爽快感は、深い眠り(ノンレム睡眠)で熟睡した時にだけ感じるもので、長時間眠った時に感じるものではありません。
寝すぎた翌朝は、頭がスッキリせず、身体も重く、日中も眠い状態が続きます。
人は眠れば眠るほど、さらに寝たくなるようにできています。
眠り過ぎると交感神経の働きが悪くなるためです。
健康な身体の状態を維持するためには、深くて質の良い睡眠が重要で、長時間眠れば良いわけではありません。
浅い睡眠では、長い時間眠っても疲れが取れず、身体の異常も解消されません。
寝ている時間は、休息という意味合いに加えて、「自分で身体を修復して整える時間」です。
深くて質の良い睡眠が取れていれば、それだけで身体は元気になっていきます。
大人であれば4~7時間深い睡眠で熟睡できれば十分で、このような睡眠時間で昼間元気に活動出来ている方は、例外なく健康です。
逆に、7時間を越えた睡眠は眠りの質が低下します。
睡眠時間を短くすると、初めのうちは眠く感じますが、段々と眠りは深くなっていきます。
スッキリ爽快な目覚めと、日中元気に過ごせる事で、深い眠りを実感できる様になります。
また、昼寝などの二度寝は、夜の睡眠に少なからず影響します。
体力の回復を目的とするなら、眠らずにゆったりと過ごすか、ソファーなどに座った状態で20分以内の昼寝にとどめると夜の睡眠への影響を抑えられます。
当院で改善された患者さまの声
≫「睡眠導入剤を飲まなくても眠れるようになりました。」(不眠、心の不調、ふらつき、喉のつかえ、食欲不振)
当院の自律神経整体について
2017年12月20日
自律神経整体/かしの木治療院
院長 吉田 洋
最終更新日2025年03月19日