症状別の整体とエッセイ
うつ病の整体:薬を使わないうつの克服法
うつ病は、主に精神的ストレスを原因に発症する心の不調ですが、休職をしてストレスを軽減したり、心理療法(認知行動療法、カウンセリング)を行っても、回復しないケースが少なくありません。
またお薬は症状を一時的に緩和して、自然と良くなるのを待っているだけで、原因を治しているわけではありません。
整体的な観点から言えば、うつ病は間違いなく、自律神経の働きの問題によって起きる不調です。
なぜなら、うつ病でお悩みの方には、同様の身体の問題があるからです。
休職をして身体を休めたり、ストレスを軽減しているのに、うつ病が良くならないのは、身体の問題が解消していないからです。
この事を説明する前に、うつ病の症状について掘り下げてみたいと思います。
うつ病とは、
・興味または喜びの喪失
・気持ちが落ち込む(抑うつ気分)
・気力、意欲の減退
・思考力、集中力、記憶力の低下
・不眠(または過眠)
・ストレスを感じやすくなる
・感情の起伏が激しくなる
・不安やイライラ、焦りを感じる
・無価値感または罪責感
・自殺企図
これらの症状が二週間以上続く事です。
また、身体の症状として
・疲労感、倦怠感
・身体のコリや痛み
・頭痛
・動悸
・めまい
・食欲不振、体重減少(過食、体重増加)
・手足の冷え
・耳鳴り
・疲れやすくなる
なども同時に起きることがあります。
整体では、身体を整える事と心・精神を整えることを分けて考えずに一つのものとして捉え、自律神経を整えます。
だからこそ、服薬などの対症療法では得られない大きな変化があるのです。
一般的にうつ病は、身体の症状から「交感神経が緊張し過ぎている状態」と説明されることが多いようです。
しかし、身体を通して自律神経の働きを見ると、交感神経の働きが悪い状態になっています。
テレビや書籍、インターネットの情報などでは、とかく悪者にされてしまう事が多い「交感神経」ですが、交感神経というのは『意欲』や『活動力』の源です。
交感神経の働きが悪くなると、心臓の収縮が弱くなるため、全身の血流状態が悪くなります。
特に、心臓より高い位置にある脳の血流が不足し、脳内の酸素も不足した状態になります。
この状態が続くと、脳の機能が低下する事によって
①考えがまとまらなくなったり、ストレスの処理がうまくいかなくなる
②セロトニンなどの脳内物質のアンバランスが起きる
この2つの原因で、うつ状態になります。
脳は臓器の中で最も酸素を必要とする器官で、重量はわずか1400g程なのに対して、酸素消費量は身体全体の25%にも及びます。
筋肉の様に酸素を貯蔵できない脳は、酸欠にとても弱い器官で、酸素不足に最も敏感に反応し、影響を受けてしまうのです。
脳が酸素不足になれば、誰もがうつ病になっても不思議ではありません。
また、交感神経の働きが悪くなると常に眠い、だるい状態となって、活動と休息のメリハリがなくなるため、睡眠にも影響があります。
不眠になったり、たとえ眠れていても眠りが浅くなるために、疲れが取れない状態です。
身体を健康な状態に回復させるためには、深くて質の良い睡眠(快眠)が最も大切です。
浅い睡眠では、どれだけ長く眠っても身体の異常は解消されません。
眠りの質を改善する事も、体調の回復には大切な要素になります。
≫睡眠についての詳細は不眠症の整体をご参照下さい。
うつ病でお悩みの方は、皆さんに同様の身体の問題が起こっています。
うつ病の整体のポイントは、
・交感神経の働きを高める
・脳の血流と関係の深い「背骨の一部」と「頭蓋骨」の調整
・睡眠の改善
になります。
少しずつ体調が回復してくると、お薬の量を減らしても症状が落ち着いていたり、症状が出なくなるなどの改善が見られる様になります。
さらに健康な状態に回復するとお薬がなくても症状が出なくなり、うつ病を克服する事ができます。
身体(自律神経)の状態が心に影響しているのとは反対に、精神的ストレスや心理面の状態が自律神経に影響している方には、心理技術を用いて心と身体の両面からサポートさせて頂きます。
≫患者さんの声:うつ状態(心身の調子が非常に悪い状態)から回復しました。
≫患者さんの声:「うつ、動悸、異常な汗、平衡感覚の無さ、眩しさがなくなりました。」
≫患者さんの声:「長年のうつ病が良くなっている事を初めて実感できるようになりました。」
≫当院の自律神経整体について:自律神経失調症の整体