症状別の整体とエッセイ
整体的冷えを取る足湯の方法
昔から「冷えは万病の元」と言うように、身体が冷えることは健康にとって、大きなリスクになります。
冷えは自律神経の働きを乱し、身体が冷えた状態では自律神経を整えることも難しくなります。
身体の冷えには、大きく分けると2通りの意味があります。
一つは身体の冷えで一番の問題となる、冷やさないのに勝手に冷えてしまう低体温や冷え性の状態です。
服や靴下を何枚も重ねても、身体が温まりません。
この状態を整体的に見ると、背骨の中の血流や体温調整に関係している箇所に異常がある状態です。
この箇所が正常になると、体温が上昇し、寒さを感じにくくなります。
また、姿勢がよくなり熟睡できるようになります。
身体の冷えのもう一つは、身体そのものには異常がなく、外気によって冷えるケースです。
身体には、特に冷やしてはいけない箇所が2つあります。
一つは肩で、もう一つは足首から先です。
肩の冷えは、リウマチ、喘息、気管支炎、血圧上昇、狭心症、心筋梗塞などの原因になります。
肩の露出するデザインの服装を避け、冬場には就寝中の肩掛けなども有効です。
一方、足先の冷えは、膀胱炎、生理痛、頻尿、下痢、前立腺肥大症、子宮筋腫、冷えのぼせ、腰痛、膝痛などの原因になります。
冬場には、厚めの靴下を重ねて着用し、就寝中も着用します。
冷えは身体に「蓄積」するため、一時的に暖かい格好をしても、解消する訳ではありません。
今までに蓄積した冷えを取るために、「足湯」という方法があるので、ご紹介したいと思います。
まず、タライなどにお湯を張ります。
お湯の深さは、両足をつけた状態で、外くるぶしの真ん中くらいです。
これは冷えの急所が、足の甲の中指と薬指の間にあるためです。
お湯は表面にいくほど熱くなるため、そこがちょうど急所に当たるようにします。
お湯の温度は、入浴時よりも3度~5度高めの温度にします。
火傷しないで我慢できる程度の熱めのお湯です。
時間は6分です。
途中でお湯の温度が冷めないように、たし湯をします。
6分経ったら、足を引き上げよく拭きます。
赤い靴下を履いたように、真っ赤になっているはずです。
もしも、どちらかの足があまり赤くなっていないようでしたら、そちら側だけをたし湯をした熱いお湯で2分間追加します。
その際、足湯をしていない足は、乾いたタオルで包むなどして冷えないようにします。
両足とも赤くなったら、よく拭いてから靴下を履きます。
これを朝起きた時と夜寝る前に行うと効果的です。
注意点は、お風呂と併用しない事です。
部分浴だからこそ、高い効果を得る事ができます。
全身を温める入浴と併用すると、効果は著しく減少してしまいます。
入浴から2時間はあいだを空けて下さい。
日常的に身体を冷やしていると、寒さに対する感度が鈍り「寒い」「身体が冷えている」と感じられなくなってきます。
当然、感じないだけで冷えの影響がなくなった訳ではありませんので、後々になって大きな身体の不調として現れる事になります。
「寒い」「身体が冷えている」という身体からの信号に早く気付いてあげることが、何より大切です。
春先や秋の初めには汗をかいた後の冷たい風によって、夏には冷房や冷たい飲食物によって身体が冷えることがあります。
汗をかいたらこまめに拭いたり着替えをし、冷房や扇風機の風には直接当たらないようにして、1枚多く羽織るなど少し気を使うだけで、冷えからくるトラブルを回避できます。
また、真夏を除き、自転車やバイクに乗る場合には、風を通さない素材で出来た洋服の着用は必須です。
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